脱北者の2% 北朝鮮や中国にいる家族から仕送り=韓国団体調査
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2019.03.07 20:31
【ソウル聯合ニュース】韓国の社団法人、北朝鮮人権情報センターがこのほど北朝鮮脱出住民(脱北者)414人を対象にアンケート調査を実施した結果、「逆送金」を受け取ったことがあると回答した人は8人(1.9%)だった。「逆送金」は韓国に定着したものの、就職できないなど経済的に困難な状況にある脱北者に対する北朝鮮や中国に居住する家族からの仕送りを意味する。
送金を受けた8人のうち、北朝鮮からと中国からが4人ずつだった。受け取った金額についてはほとんどの回答者が明らかにしなかったが、ほぼすべて生活費に使われたという。
同センターのユン・ヨサン所長は「2015年から国内に定着した脱北者の逆送金の実態を毎年確認している」とし、「これまでは多くても1~2件だったのに今年の調査では最多の8件記録した」と説明した。
このような現象は北朝鮮で市場経済が活性化し、富を蓄積した一部個人が韓国の家族に送金できるほど経済的な余裕を持ちつつあることを示している。
これまでは韓国に定着した脱北者が北朝鮮の家族に生活費を送るのが通常だった。センターの今回の調査でも対象者の61.8%(256人)は北朝鮮に送金した経験があると答えた。
送金した金は「本人が働いて稼いだ金」が63.9%、「政府の定着金や支援金」が21.6%、「銀行からの融資」と「知人からの借金」がそれぞれ5.2%だった。
1回の平均送金額は277万8800ウォン(約27万5000円)で、年間の最高送金額は2000万ウォンだった。
yugiri@yna.co.kr