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北朝鮮漁船の韓国入りは漂流でなく「確信犯」 夜明け待ち港に

記事一覧 2019.06.19 11:28

【ソウル聯合ニュース】15日に韓国北東部の江原道・三陟港で発見された北朝鮮漁船はエンジンの故障で海を漂流したのではなく、海上でエンジンを止め、夜が明けるのを待って港に入っていたことが19日、分かった。夜間に海岸に船を着ければ韓国軍の射撃の標的になる恐れがあり、これを避けるためだったとみられる。韓国政府は18日、この漁船に乗っていた4人のうち帰還の意向を示した2人を北朝鮮側に引き渡している。残り2人は亡命を希望し、韓国にとどまった。

15日、三陟港に着いた漁船(KBS提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)

15日、三陟港に着いた漁船(KBS提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)

◇エンジンを止めて夜明けを待つ…漂流ではなかった

 関係当局によると、北朝鮮漁船は夜のうちに三陟港の沖まで来て、エンジンを止めて夜明けを待っていた。15日朝、漁船は三陟港の防波堤を通り過ぎ、埠頭(ふとう)に接岸した。これを目撃した住民が「北なまりの怪しい人がいる」という内容で緊急用の112番通報をし、午前6時50分ごろ、漁船の姿が確認された。

 通報は江原警察庁の112状況室が受け付けた。出動した警察は漁船に4人が乗っていたことを確認した。

 当初、漁船はエンジンの故障で漂流したと伝えられたが、エンジンは使える状態だったことが分かった。 

◇2人が亡命を計画、他2人は状況把握していなかったか

 亡命した2人は関係当局の合同審問に対し、あらかじめ北朝鮮脱出(脱北)を決めており、韓国に来るため漁船を物色したと説明したようだ。この2人が北朝鮮で何をしていた人物かは明らかにされていない。

 脱北者たちの話によると、北朝鮮で漁船の操業許可書をもらうには、4人以上が乗り込まなければならない。これを踏まえると、亡命を計画した2人が、他の2人を懐柔した可能性がある。関係当局筋は「北に戻った2人はうっかりついてきてしまったと思われる」と話した。

◇「携帯電話貸して」 脱北した親戚に連絡取ろうと

 漁船を三陟港の埠頭に着けた後、2人が陸に上がり、ロープで船をつなぎ留めた。どこから来たのかと港の漁業者に問われ、「北から来た」と答えたと、地元住民が証言している。

 また、陸に上がった2人のうち1人は、近くにいた人に携帯電話を貸してほしいと頼んだようだ。脱北して韓国に定住している親戚に連絡を取ろうとしたとされる。

 現在、情報機関の国家情報院を中心に合同調査が行われている。漁船が三陟港に入るまでや埠頭での詳しい状況などのほか、亡命者に対する調べも進めている。

15日、三陟港に着いた漁船(KBS提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)

15日、三陟港に着いた漁船(KBS提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)

mgk1202@yna.co.kr

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