韓米合同軍事演習が終了 北朝鮮は対話に動くか
【ソウル聯合ニュース】韓国軍によると、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に焦点を合わせた下半期の韓米合同軍事演習「韓米連合指揮所訓練」が20日、予定通り終了した。韓米間の今年の主な合同演習が終わったことになり、演習に反発して短距離弾道ミサイルの発射などを繰り返していた北朝鮮の動きに変化が表れるか注目される。
11日に始まった今回の演習は兵力や装備を動かさず、朝鮮半島有事などを想定したコンピューター・シミュレーションによるウォーゲーム(指揮所演習)の形で行われた。初めて韓国軍大将が司令官を、米軍大将が副司令官を務め、韓国軍が有事作戦統制権を行使する軍事能力を備えているかどうかを集中的に評価した。演習に対する検証結果は10月にソウルで開かれる韓米軍事委員会(MCM)と韓米定例安保協議(SCM)で報告される予定だ。
今回の演習が終わったことで、年内に予定された主な韓米演習は事実上、全て終了した。
韓米は非核化を巡る米朝対話のための外交的努力を後押しするとの趣旨から、春に実施していた指揮所演習「キー・リゾルブ」と野外機動訓練「フォールイーグル」、夏に行っていた指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」の三つの大規模な定例合同演習を今年そろって廃止。上半期に「19―1同盟」、下半期に「連合指揮所訓練」の名称で、規模を縮小した演習を実施した。
だが、北朝鮮は下半期の演習を「われわれを傷つける刀を研ぐもの」などと非難しながら、8月だけで4回にわたって短距離弾道ミサイル(北朝鮮が新型ロケット砲と主張する2発を含む)を発射した。
軍事専門家らは、北朝鮮が米国に対し韓米演習終了後に対話を再開できるというシグナルを送っており、演習も終了したことから、軍事的緊張は和らぐものとみている。
米朝非核化交渉の米国代表を務める国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は、20日午後にソウルを訪れる。ビーガン氏の訪韓後、近いうちに米朝実務交渉が開かれるかどうかに外交関係者の関心が集中しそうだ。
韓国軍当局はただ、北朝鮮が韓米演習だけでなく韓国軍による最新鋭ステルス戦闘機「F35A」などの戦略兵器の導入にも強く反発してきたため、武力示威を続ける可能性もあるとみて警戒・監視態勢を維持する方針だ。
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