韓国首相の訪日 韓日首脳会談へ地ならしか
【ソウル聯合ニュース】韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相は天皇が即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」に出席するため22~24日に日本を訪問し、両国の対立解消に向けた環境整備に取り組む。強制徴用問題など懸案を巡る両国の隔たりは依然大きく、具体的な解決策を見いだすことは難しいため、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍晋三首相による対話を実現させるためのメッセンジャーを務める見通しだ。
李氏は共同通信とのインタビューで、「2人の最高指導者が歴史的義務だと考え、(両国の懸案を)解決してくれるよう望んでいる」として、自らが「使いを務める」意向を示した。
李氏と安倍首相の会談は24日に開かれる可能性が高いとされる。会談は15~20分程度の短時間になる見通しだ。
年末までに東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(韓中日)首脳会議(タイ、10月31~11月4日)やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(チリ、11月16~17日)、韓中日首脳会談(中国、12月末)などの多国間会議が予定されており、一連の会議に合わせ両首脳の対話が実現するための役割を果たすとみられる。
李氏は共同通信に対し、安倍首相に文大統領の親書を渡す可能性に言及した。ただ、親書は口頭のメッセージになる可能性もあるとされる。
韓国政府関係者は今回の李氏の訪日について、「日本政府の立場を傾聴し、われわれの立場を説明するため」として、「すぐ結果を導き出すよりは、今後の関係改善に向けた踏み石の役割を果たす」と説明した。
李氏は2001年に東京のJR新大久保駅ホームから転落した人を救おうとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢(イ・スヒョン)さん(当時26)をしのぶため、同駅の訪問を調整するなど、訪日期間中、日本国民の反韓感情を緩和させるための日程も入れる。
別の政府関係者は「両国の関係改善は政府だけではなく、国民間の関係が支えなければならない」として、「両国国民の感情が悪化しているため、訪日期間に各界の関係者や市民に触れ合い、民間外交にも務めるとみられる」と述べた。
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