韓国統一相が板門店訪問 「北は南北合意順守の意志ある」
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2020.09.16 13:50
【ソウル聯合ニュース】韓国の李仁栄(イ・イニョン)統一部長官は16日、北朝鮮との軍事境界線がある板門店を訪れ、南北首脳が署名してから19日で丸2年になる「平壌共同宣言」について、「北側もそれなりに合意を順守しようとする意志がある」と述べた。
李氏が就任後、板門店を訪れるのは初めて。
李氏は「2017年、朝鮮半島で戦争が取り沙汰された一触即発の状況に比べると、今は軍事的な緊張が緩和し、国民が平和を体感できる状況となった」として、「南北首脳の歴史的な決断と合意は高く評価されるべきだ」と表明。「軍事的な対立を防ぐ装置として平壌共同宣言と南北軍事合意が重要な機能を果たした」と述べた。
北朝鮮が南北共同連絡事務所を爆破したことに関しては「確かに残念なこと」としながらも、「その後、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が対南軍事行動の保留を指示したのはこれ以上の緊張の高まりを防止するための努力」との認識を示した。
その上で、北朝鮮が昨年末に黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)近くで実施した海岸砲射撃訓練や今年5月の韓国側監視所(GP)への銃撃などがあったが、「北側はおおむね軍事合意を順守している」と評価した。
また、新型コロナウイルスが沈静化すれば10月にも板門店見学ツアーなどを再開する考えを表明。朝鮮戦争などで生き別れになった離散家族の板門店での再会にも期待を寄せた。
北朝鮮で台風の影響により大きな被害が出たことに関しては、「適切な機会に双方の連携と協力を実現できることを期待する」と述べた。
kimchiboxs@yna.co.kr