文大統領「コロナのワクチン・治療薬は公平に分配を」
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は21日、国連創設75周年に合わせテレビ会議方式で開かれたハイレベル会合で演説し、「連帯と協力は新型コロナウイルスに勝利するための最も強力な武器」とし、ワクチンと治療薬を各国が公平に入手できるよう保障しなければならないと呼びかけた。
また、「国際募金を通じて国際機関が十分な量のワクチンをあらかじめ購入し、発展途上国もその恩恵を受けられるようにしなければならない」とし、「韓国は途上国のための安価なワクチン開発・普及活動を積極的に支援する」と強調。コロナ克服のために国際社会が実践する別の連携・協力案として「多国間主義の国際秩序回復」を提示し、「これは防疫と共に世界経済回復の原動力になる」との考えを示した。
その上で、「主要20カ国・地域(G20)首脳会議で封鎖の代わりにビジネス客など不可欠な人の移動を許容することを提案した」とし、「韓国は国連の多国間主義の協力に率先して参加する」と述べた。
韓国が主導して国連で採択された「世界青空の日」にも言及し、気候変動問題の解決と同時に雇用を創出し、包容性を高める「グローバル・グリーン・ニューディール」での連携に多くの国が参加するよう呼び掛けた。
また、新型コロナウイルスの感染拡大防止は「韓国にとっても非常に大きい挑戦だった」としながら、「危機の中で、韓国国民は『皆のための自由』の道を選択した」とし、韓国の取り組みを紹介した。
文大統領はハイレベル会合で、韓国、メキシコ、インドネシア、オーストラリア、トルコによる中堅国機構(MIKTA)の議長国の首脳として代表発言を行った。
韓国青瓦台(大統領府)によると、MIKTAが2013年に発足してから、MIKTA議長国の首脳が国際舞台で代表発言をしたのは今回が初めて。
文大統領は演説で「MIKTA5カ国は国連が作ってきた多国間主義の秩序に基づいて発展してきたが、新型コロナは国連とMIKTA5カ国の多国間主義を脅かしている」と指摘した。
また「MIKTA5カ国はコロナ克服のための答えは団結、連帯、協力であることで一致し、多国間での協力増進に努めることを確認した」とし、新型コロナ対策で加盟国が国際社会で果たした役割などを紹介。「MIKTA5カ国は国際社会が連携して世界の難題を解決するという『国連創設75周年記念宣言文』の採択を歓迎する」とし、「気候変動への対応、国際平和と安全維持、不平等解消のような挑戦に絶え間なく立ち向かっていく」と述べた。
yugiri@yna.co.kr