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新型コロナ・インフル・風邪の違いは? 症状だけで区別困難=韓国

記事一覧 2020.09.22 11:03

【ソウル聯合ニュース】今年の秋冬は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザが同時流行する「ツインデミック」の可能性が高まっている上、風邪にも気を付けなければならない。症状だけでこの三つを区別するのは難しく、手洗いやマスク着用の徹底による予防が何よりも重要だ。

医療界は子どもや高齢者などに対しインフルエンザワクチンの接種を推奨している=(聯合ニュースTV)

医療界は子どもや高齢者などに対しインフルエンザワクチンの接種を推奨している=(聯合ニュースTV)

 韓国の医療界によると、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ、風邪は咳などの呼吸器症状や発熱を伴うという点では似ているものの、はっきりと異なる疾患だ。

 新型コロナウイルス感染症は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染することによって起こる呼吸器疾患で、インフルエンザと違ってまだワクチンが開発されていないため、手洗いやマスク着用による予防が最善の策となる。治療には米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」などを使用するが、今はまだ重症患者に限って処方されている。

 一方、インフルエンザはインフルエンザウイルスによる疾患で、急な高熱や全身の強い筋肉痛といった症状が現れる。インフルエンザウイルスは大きくA型、B型、C型に分けられるが、主に人に流行するのはA型とB型。変異が起きやすく、大流行の可能性が高いのはA型である場合が多い。

 ワクチンがあるため、無料で予防接種を受けられる対象者はできるだけ接種するのが望ましい。「タミフル」などの治療薬も一般的に使用されており、インフルエンザと診断されれば病院で処方を受けられる。

 インフルエンザと違い、風邪はライノウイルス、コロナウイルスなど200種類以上のウイルスが原因で起きる。風邪を引き起こすコロナウイルスは4種類あるが、現在世界中で流行している新型コロナウイルスとは異なる。

 このため、インフルエンザワクチンを接種したからといって風邪や新型コロナウイルス感染症を予防できるわけではないが、医療界は子どもや高齢者、慢性疾患のある人、妊婦などに対してはワクチンの接種を推奨している。人々がインフルエンザを新型コロナウイルスと混同し、検査に殺到すれば国内の医療システムがまひしかねず、インフルエンザで免疫力が低下した人が新型コロナウイルスに感染する可能性もあるためだ。

 ソウル大病院のパク・ワンボム教授(感染症内科)は「三つの疾患を症状で区別するのは難しいため、疑いがあれば検査で確認することになる。二つの疾患に重複して感染する可能性もある」と指摘。あえて臨床的な特徴で三つの疾患を区別しようとするなら、インフルエンザは突然の悪寒、新型コロナウイルスは嗅覚や味覚の異常の有無などを調べるべきだと助言した。

 パク氏によると、鼻づまりや鼻水、くしゃみ、38度以下の発熱が伴う場合は風邪の可能性が高く、急な高熱や悪寒、全身の強い筋肉痛、咳などがあればインフルエンザの疑いがある。

 新型コロナウイルスは風邪のような鼻に関する症状はまれで、発熱はよくみられるものの、インフルエンザのような突然の悪寒は伴わないようだという。嗅覚や味覚の異常、呼吸困難が現れれば新型コロナウイルスに感染した可能性が高いと、パク氏は指摘している。

tnak51@yna.co.kr

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