西アフリカ・ギニア湾での操業に罰金を検討 海賊対策=韓国政府
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2020.10.21 09:57
【ソウル聯合ニュース】西アフリカのギニア湾で海賊による韓国人船員拉致事件が頻発していることを受け、韓国政府がこの一帯で操業する韓国人に対し罰金などの制裁を検討していることが21日、分かった。
複数の政府関係者によると、外交部や海洋水産部など関係官庁はギニア湾の「海賊高危険海域」で操業する韓国人に対し罰金を科すことを検討している。罰金額としては数百万ウォン(100万ウォンは約9万2000円)という意見がある。また、摘発時に操業関連の免許を停止する案も出ているようだ。
政府は7月3日付で、ギニア湾のうちカメルーンとナイジェリア、ベナン、トーゴが面する海域を海賊による拉致などの危険性が高い「海賊高危険海域」(32万3000平方キロ)に設定し、同海域での操業停止を勧告した。しかし強制力はなく、現在も140人程度の韓国人が操業中と推定される。
一方、政府は先月末、沿岸国ガーナの韓国大使館に海洋警察の職員1人を派遣した。海賊対策として外国に海洋警察職員を派遣するのは初めて。同職員は高危険海域で韓国人が操業していないか点検するなど、主に船員管理の業務に当たっているとされる。外交筋は「職務派遣の形で取り急ぎ1人を送ったが、業務への適応などを考えると3年程度の長期派遣が必要な状況だ」と話した。
政府はまた、警察の職員1人をナイジェリアのラゴスに先ごろ派遣し、関連業務を支援しているとされる。
8月下旬にトーゴ付近の海上で武装勢力に拉致された韓国人船員2人は、このほど解放された。5月と6月にも韓国人船員の拉致事件が起きている。
mgk1202@yna.co.kr