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文大統領が新たな平和構想 トランプ政権との成果「発展的継承」模索

記事一覧 2020.11.09 19:23

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が9日、新たに発足する米バイデン政権との朝鮮半島平和協力構想を明らかにした。

首席秘書官・補佐官会議を行う文大統領=9日、ソウル(聯合ニュース)

首席秘書官・補佐官会議を行う文大統領=9日、ソウル(聯合ニュース)

 トランプ政権下での南北米首脳間の外交成果を継承するだけでなく、これをもとに韓国の民主党政権と米国の民主党政権の「ケミストリー(相性)」を生かし、さらに大きい進展を成すべきとの考えと受け止められる。

 ◇南北米間の首脳外交成果を生かす 生命・安全共同体としての認識一致摸索

 文大統領は9日の首席秘書官・補佐官会議で「これまで蓄積してきた成果と経験に基づき、次期米政権と知恵を集めていきたい」と述べた。

 これまで南北米の首脳が行ってきた外交の成果について、外交関係者はバイデン政権が発足すれば相当部分が失われるとの見方を示していたが、文大統領はこれまでの首脳外交の成果をもとに新政権との協力がなされなければならないとの考えを強調した。

 ここには北朝鮮政策でバイデン政権が、オバマ前民主党政権のような「戦略的忍耐」に戻ることはなさそうだとする期待も含まれている。

 バイデン政権でもこれまで3年間で南北米が成し遂げた成果に基づいて対北朝鮮政策が取られるとの観測だ。

 米共和党よりも米民主党のほうか、文在寅政権との協力の余地が大きいという点も文大統領が期待をふくらませる理由だ。かつて金大中(キム・デジュン)政権とクリントン政権が取り組んだような対北朝鮮パートナーシップを構築できるとの見通しだ。

 一例として文大統領がこの日言及した「生命・安全共同体」のための南北協力の場合、バイデン政権の外交ラインに進歩的な指向を持つ人物が多数布陣することになれば、トランプ政権よりも柔軟なアプローチをする可能性もある。

 ◇「ボトムアップ式」の難関 時間との戦いに

 文大統領のこのような構想とは別に、朝鮮半島問題を韓国が主導するという運転者論が重大な岐路に直面したという冷静な評価も少なくない。

 米国が「戦略的忍耐」に戻らずとも、対北朝鮮交渉において、実務協議を重ねるボトムアップ方式を取る可能性が高いためだ。

 これまで3年間の平和プロセスが南北米の首脳間による「トップダウン」方式だったこととは状況が大きく変わり、文大統領が活動する場も減るとの懸念が出ている。

 米国で政権の引き継ぎに時間がかかることや、文在寅政権の任期が約1年6カ月を残すのみという点でも、文大統領が時間に追われることになるとの見方もある。

 ◇韓米の進歩系政権の相性に期待 韓米同盟に追い風吹くか

 対北朝鮮問題を除いた韓米同盟の側面においてはプラス要因が多いという見方が多い。

 在韓米軍駐留経費の韓国側負担額交渉などで、バイデン氏はトランプ大統領のような圧力を加えることはないとの予想が出ている。

 また首席秘書官・補佐官会議で文大統領が指摘したように、バイデン氏が強調する「炭素中立(カーボン・ニュートラル)」や気候変動への対応策は韓国政府の政策と一致するため、韓米が協力する余地が増えた側面もある。

 ただ一方で、バイデン氏が同盟との連帯を強調しているため、韓国を含む同盟国の「忠実な協力」を要求する可能性もあり、過度な楽観は禁物との声もある。

yugiri@yna.co.kr

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