昨年の酒類輸入が10年ぶり減少 日本製品の不買運動影響=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国の昨年の酒類輸入が10年ぶりに減少したことが、16日分かった。韓国国税庁と酒類業界によると、昨年の輸入酒類の出荷量は計46万6000キロリットルで前年比6.0%減少した。輸入酒類の出荷量が減少したのは、リーマン・ショック直後の2009年以来10年ぶり。
輸入酒類市場はこれまで、最も大きな割合を占めるビールを中心に成長を続けてきた。
輸入酒類の出荷量は、09年の11万4000キロリットルから18年には49万5000キロリットルへと336.6%増加。同期間の輸入ビールの出荷量は、4万1000キロリットルから39万キロリットルへと853.1%増加した。
輸入ビールは種類が豊富で、原産国との自由貿易協定(FTA)締結により関税率が下がり、価格競争力が高まった。一部の輸入ビールはコンビニエンスストアなどで4~5缶が1万ウォン(約940円)で売られている。
だが、昨年は輸入ビールの成長の勢いにブレーキがかかり、輸入酒類全体の出荷量も減少に転じた。昨年の輸入ビールの出荷量は35万6000キロリットルで、前年比8.7%減少した。
日本が昨年7月に韓国に対する輸出規制に踏み切ったことで、韓国では日本製品の不買運動が起こり、人気が高かった日本のビールもそっぽを向かれた。
不買運動の前にはアサヒ、キリン、サッポロなど日本のビールが売り上げ上位に入っていたが、現在は青島、ハイネケン、ヒューガルテンなど中国や欧州のビールにその座を奪われた。
酒類業界の関係者は「昨年にビール全体の輸入が減少したのは、日本ビールの不買運動の影響とみざるを得ない」とし、「売り上げ上位を占めていた日本のビールが圏外に押し出された」と説明した。
輸入酒類のうちビールの次に割合が高いウイスキーは、昨年も減少傾向が続いた。昨年の輸入ウイスキーの出荷量は1万2000キロリットルで、前年比15.6%減少した。10年から9年連続の減少。
16年の不正請託禁止法、18年の週52時間勤務制の施行などで遊興店(接待を伴う飲食店)での需要が減少し、夜の会食やアルコール度数の高い酒を控える雰囲気が広がったことでウイスキー業界は打撃を受けた。
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