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韓国与党代表が政局打開へ「勝負手」 朴槿恵前大統領らの恩赦建議へ

記事一覧 2021.01.03 10:10

【ソウル聯合ニュース】韓国与党「共に民主党」代表の李洛淵(イ・ナギョン)前首相が新年早々、収監中の朴槿恵(パク・クネ)前大統領と李明博(イ・ミョンバク)元大統領の恩赦を文在寅(ムン・ジェイン)大統領に建議する考えを明らかにしたことを巡り、「政治的な勝負手」だとの見方が出ている。

李洛淵氏(資料写真)=(聯合ニュース)

李洛淵氏(資料写真)=(聯合ニュース)

 李代表はこれまで重要懸案について慎重論を崩さず、独自のカラーを打ち出してこなかっただけに、2022年の大統領選や与党全般の現状に危機感を募らせていることの証しともいえる。

 与党関係者は3日、「国民の対立を解決することは李代表が首相時代から深く悩んできた課題。政権後半に入り、これを解決しなければならないとの意思が強くなった」と話した。

 党内の反発が予想される中、恩赦を建議すると決断したのは、激しい陣営の対立を解消しなければ国政課題解決への勢いを得られず、大統領選での与党勝利も厳しくなるとの判断からだ。不動産問題や検察改革、新型コロナウイルスへの対応を巡って失望した中核支持層の30~40代の与党離れが進んでいる。世論調査では今年4月のソウル市長補欠選挙でも野党候補が優勢となっている。

 李代表にとっては次期大統領選を巡る突破口も必要だ。昨年中盤までは世論調査で首位を独走していたが、現在は共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事や尹錫悦(ユン・ソギョル)検事総長に押されている状況だ。

 ただ、李代表の勝負手がどのような結果をもたらすかは未知数だ。恩赦が実現するには与党内部をはじめ国民的な共感が得られるかや、恩赦の最終的な決定権を持つ文大統領の決断にかかっているためだ。

 恩赦を巡る議論が本格化すれば、李代表が「統合型リーダー」としてのイメージをつくり、支持層を中道層にまで広げられると期待される。一方で与党の内部や強硬派支持層の反発で恩赦の構想が立ち消えになる可能性もあり、その場合は李代表にとって大きな政治的打撃となる。

ikasumi@yna.co.kr

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