文政権と対立の検事総長が辞任 政界進出は明言せず=韓国
記事一覧
2021.03.04 15:34
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)検事総長が4日、与党による「重大犯罪捜査庁」設置の動きに反対し、辞任を表明した。ソウルの大検察庁(最高検)の玄関前で報道陣に対し「きょう、総長職を辞職しようと思う」と述べ、「この国を支えてきた憲法の精神と法治システムが破壊されている。被害を受けるのは国民だ」と指摘した。
「韓国社会が長年積み上げてきた常識と正義が失われていくのはこれ以上、見るに堪えない」とも語った。
尹氏は検察改革などを巡って文在寅(ムン・ジェイン)政権と対立。重大犯罪捜査庁の設置は検察の捜査権を完全にはく奪するもので、腐敗の横行を招くと強く非難しており、こうした立場を改めて表明した格好だ。
尹氏は「検察での私の役割はここまで」とする一方、「この先も私がどんな位置にいようと、自由民主主義と国民保護に最善を尽くす」と強調した。次期大統領候補の一人として世論調査で支持を集めているが、「政界進出」については明言しなかった。
文在寅大統領が辞意を受け入れたため、尹氏は7月下旬の任期(2年)満了を前の辞任が決まった。1988年に検事総長の任期制が導入されて以降に就任した22人のうち、任期を全うできずに辞める14人目の検事総長となる。
tnak51@yna.co.kr
キーワード