日本に賠償請求の慰安婦被害者訴訟　きょう判決＝韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウル中央地裁で２１日、旧日本軍の慰安婦被害者や遺族２０人が日本政府を相手取り損害賠償を求めた訴訟の判決公判が開かれる。

　原告は２０１５年の韓日慰安婦合意から１年後の１６年に訴訟を起こした。訴訟が長引く中、金福童（キム・ボクトン）さんなど被害者が亡くなり、原告の１人は訴訟を取り下げた。

　日本政府が、国家は外国の裁判権に服さないとされる国際法上の「主権免除」の原則を理由に訴訟に応じてこなかったため裁判が進展していなかったが、裁判所が訴訟内容を公開することで書類が相手側に届いたと見なす公示送達の手続きを取ったことで、昨年から動き始めた。

　原告側は、重大な人権侵害は主権免除の適用外だとの立場を主張している。

　同訴訟とは別に、被害者１２人が日本政府に損害賠償を求めた訴訟の判決公判が１月に開かれ、ソウル中央地裁は「日本の不法行為に主権免除は適用できない」として原告１人当たり１億ウォン（約９７４万円）の賠償支払いを日本政府に命じた。日本政府が控訴しなかったため、判決が確定した。

　今回の訴訟でも地裁が同様の判断をすれば原告の請求が認められる可能性があるが、原則として裁判ごとに独立して判断することになっているため、違う結論が出ることもあり得る。

yugiri@yna.co.kr