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新型コロナで北朝鮮の外交「ストップ」 東京五輪不参加も確定

記事一覧 2021.06.09 14:47

【ソウル聯合ニュース】国際オリンピック委員会(IOC)が8日(現地時間)、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を理由に東京五輪不参加を決めた北朝鮮の出場枠について、他の国・地域に再配分すると発表した。北朝鮮の五輪不参加が確定した。

北朝鮮の五輪不参加が確定した=(聯合ニュースTV)

北朝鮮の五輪不参加が確定した=(聯合ニュースTV)

 北朝鮮がスポーツ外交の舞台となる夏季五輪を欠場するのは1988年のソウル五輪以来、33年ぶり。北朝鮮体育省が4月に不参加を表明して以降、IOCは翻意を促すため話し合いを続けたが、状況を変えられなかった。

 北朝鮮は不参加を発表した際、「選手の保護」を理由に挙げたが、世界中から人が集まるスポーツイベントに選手団や関係者を派遣し、その一部でも新型コロナに感染して戻ってくれば、北朝鮮内での感染拡大に歯止めがかからなくなると恐れたもようだ。

 新型コロナの流行が長引き、変異ウイルスも広がるなか、北朝鮮の感染拡大への危機感は依然強い。外部との交流や協力よりもウイルスの封じ込めに全力を挙げていることで、五輪への参加を通じたスポーツ外交だけでなく、北朝鮮の外交全般がストップしている。

 最近になって陸路での中朝貿易が近く再開されるとの見方も出たが、正式な再開はまだだ。また、北朝鮮の新任駐中大使が北京に赴任した一方、中国の新任大使は北朝鮮に赴任できずにいるようだ。

 新型コロナワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を通じたワクチン調達計画も予断を許さず、外交が止まる状況はしばらく続くとみられる。北朝鮮はCOVAXからワクチン199万2000回分(99万6000人分)の割り当てを受け、先月にまず170万4000回分を受け取る予定だったが、供給が遅れている。

 こうした状況などから、北朝鮮が米国の対話の呼び掛けに応じる可能性は当面低そうだ。米国は先に、バイデン政権による対北朝鮮政策の見直し結果を説明するため、北朝鮮に接触を打診したが、北朝鮮側は「しっかり受け付けた」と回答したのみで、接触に応じていない。

 8月に予定された韓米合同軍事演習を縮小、延期してでも北朝鮮に交渉に応じる名分を与えるべきだとの主張も一部にあるが、たとえそのようにしても北朝鮮が対話に動くとは断言し難い。新型コロナを克服しない限り、どんな和解のジェスチャーも朝鮮半島情勢に与える影響は限定的と指摘される。

 朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会事業や人道的支援といった南北交流も、直接的または間接的な往来が必要になるため、当面は期待できなさそうだ。

tnak51@yna.co.kr

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