文大統領「接種目標の達成前倒しする」 国産ワクチン開発に意欲
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、青瓦台(大統領府)で開かれた首席秘書官・補佐官会議で、秋夕(中秋節、今年は9月21日)までに総人口の7割に当たる3600万人に新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を終えるとの目標について、「確保したワクチンを最大限効果的に活用し、必ず接種目標達成を前倒しする」との考えを示した。
今月到着する予定だった米モデルナ製ワクチンの供給量が当初の計画の半分以下となることが伝えられた中、国内の接種計画に支障はないと強調し、国民を安心させようというメッセージと受け止められる。
文大統領は「世界的なワクチン生産不足と供給の不確実性は依然として大きな問題だ」としながら、「海外企業に振り回されないように国産ワクチン開発を加速化し、グローバルハブ戦略を力強く推進する」と述べた。
また、感染力の強い「デルタ株」により世界の感染者数が6週連続で増加するなど、新たな危機に直面しているが、韓国は国民の協力のおかげで防疫・医療システム内でコロナを管理することができたと振り返った。
感染防止策「社会的距離の確保」の現行レベル(首都圏は最も高い第4段階、首都圏以外は第3段階)を延長したことについては「強力な防疫措置により、急激な感染拡大を防ぐのに明確な効果があった」と評価。2学期の始業を控え、子どもたちの安全な登校のために防疫の手綱をさらに引き締めなければならないと強調した。
一方で、現在の感染防止策は一時的な非常措置であり、持続可能な方策にはならないとして、感染拡大を抑えながらワクチンの接種率も高めてこそ防疫措置の緩和が可能だと指摘した。
文大統領は「自営業者が生存の危機に追い込まれているのが最も残念だ。社会全体がともに分かち合うべき重荷として認識してほしい」とし、「政府は迅速な補正予算の執行と多角的な支援策を講じることに最善を尽くす」と述べた。
経済指標については「改善していた経済心理が停滞し、雇用回復の流れも再び鈍化している」と指摘。物価を安定させることも非常に重要だとして、政府全体が総力を挙げて臨むよう指示した。
ynhrm@yna.co.kr