22年成長率3.0% 物価は1.7%上昇=韓国政府系機関が見通し
【世宗聯合ニュース】韓国政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は11日発表した「2021年下半期経済展望」で、韓国経済について、今年は輸出と設備投資を中心に4.0%成長し、来年は内需の本格的な回復を追い風に3.0%成長するとの見通しを示した。
今年の成長率見通しは、9月までの実績を基に5月時点の予測から0.2ポイント上方修正した。来年については従来の見通しを据え置いた。KDIの予想は中央銀行の韓国銀行(今年4.0%、来年3.0%)や政府(同4.2%、3.0%)とほぼ同じ。
KDIは民間消費について、今年は3.5%増加し、来年もサービス消費を中心に堅実な回復を見せることで3.9%増加すると見込んだ。
一方、製造業は世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱の長期化などにより当面は成長が制限される可能性があると指摘した。KDIの担当者は記者会見で、今年上半期(1~6月)くらいまでは製造業が韓国経済を率いてきたが、今後はサービス業がその役割を担うべき状況だと説明した。
消費者物価は今年2.3%、来年は1.7%上昇すると見通した。5月時点の予測(今年1.7%、来年1.1%)からそれぞれ0.6ポイント引き上げた。原油価格をはじめとする原材料価格の上昇の影響が来年半ば以降に次第に消え、来年は今年より低い1.7%の上昇になると予想している。
また、設備投資は半導体産業の好調の影響が続き、来年は良好な伸び(プラス3.2%)を見せ、建設投資は住宅建設を中心に不振が和らぎ増加(プラス2.4%)に転じると予想した。
来年の輸出は3.2%増加すると見込んだ。世界経済の回復の勢いが緩やかになり、商品部門の増加が鈍るものの、国境を越えた人の移動が本格的に回復することでサービス部門の輸出が持ち直すと予想している。
経常収支の黒字額は、今年(912億ドル=約10兆4000億円)を下回る651億ドルになると見通した。
就業者数は今年は36万人増加し、来年にはさらに30万人程度増加すると予想。失業率は今年、来年とも3.7%と見込んだ。
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