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小中高校生の私教育費が過去最大 コロナ禍で学習の遅れ懸念=韓国

記事一覧 2022.03.11 16:34

【ソウル聯合ニュース】韓国で昨年、学習塾や家庭教師、習い事など小中高校生の私教育に総額23兆4000億ウォン(約2兆2160億円)が費やされ、調査を開始した2007年以降で最大を記録したことが分かった。新型コロナウイルスの流行が長引く中、学習の遅れに対する懸念が高まっていることが背景にある。教育部が11日、統計庁と合同で実施した「2021年の小中高私教育費調査」の結果を公表した。

ソウル市内の塾で勉強する子どもたち(資料写真)=(聯合ニュース)

ソウル市内の塾で勉強する子どもたち(資料写真)=(聯合ニュース)

 調査は全国の小中高約3000校の約7万4000人を対象に実施された。

◇1人当たり私教育費が過去最高 時間も延びる

 私教育費の総額は19年が21兆ウォン、20年が19兆4000億ウォン、21年が23兆4000億ウォンと推移した。この期間、児童・生徒数は減り続けている。21年の私教育費は、児童・生徒数が同年より3万人ほど多かった前年から21%増加し、これまで最大だった09年(21兆6000億ウォン)も上回った。

 昨年は児童・生徒全体の75.5%が私教育を受けた。新型コロナの感染拡大が始まったころは対面での授業を避ける傾向があり、20年に私教育を受けた児童・生徒は67.1%に低下したが、新型コロナ2年目の昨年は上昇に転じ、19年(74.9%)も抜いた。学校の授業は今も通常通りとはいかず、私教育の需要が再び増えたようだ。

 私教育の時間は1週間当たり6.7時間と、前年から1.5時間延びた。19年に比べても0.2時間長い。

 1人当たりの私教育費は、私教育を全く受けていない児童・生徒も含めた全体として月平均36万7000ウォン、実際に私教育を受けた児童・生徒1人当たりなら48万5000ウォン。前年比でそれぞれ21.5%、8.0%増加し、ともに過去最高となった。

 教育部の李蘭栄(イ・ナニョン)教育安全情報局長は「コロナ1年目は対面での活動が大きく制限されたが、2年目に入るとワクチン接種や行動規制緩和などにより、コロナ前に近い状況に戻った」と説明した。

 小学生全体の1人当たり私教育費は月平均32万8000ウォン(前年比39.4%増)、中学生は39万2000ウォン(14.6%増)、高校生は41万9000ウォン(6.0%増)だった。私教育を受けた児童・生徒に限ると、小学生が1人当たり40万ウォン(18.5%増)、中学生が53万5000ウォン(5.5%増)、高校生が64万9000ウォン(1.0%増)。

◇増え続ける主要科目の私教育費

 私教育の分野をみると、国社数理英などの主要科目と論述の私教育費が増え続けている。19年の1人当たり23万5000ウォンから、20年は23万9000ウォン、昨年は28万1000ウォンと増えた。目的を尋ねると、「学校の授業の補完」(50.5%)や「学校よりも進んだ学習」(23.8%)、「進学の準備」(14.2%)などの回答が多かった。

 李局長は「一般的に英語と数学の私教育費が高いが、国語や社会、理科といった科目でも私教育を受ける児童・生徒が増えた」と指摘した。学習の遅れや登校の制限に対する不安心理が作用したとの見方を示している。

 一方、芸術系や趣味・教養に分類される私教育費は、19年の1人当たり8万3000ウォンから20年は6万ウォンに減少したが、21年は19年と同額に回復した。

mgk1202@yna.co.kr

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